【個別解説】第5回製剤技師認定試験_第3問

第5回製剤技師認定試験(第3問)を解くために必要な情報をまとめてみました。

第 3問 0.03 mol/L の酢酸水溶液と 0.03 mol/L 酢酸ナトリウム水溶液を容積比 1:3 の割合で混合したときに得られるpHの値に最も近いものは次のどれか.

ただし,酢酸の pKa = 4.5,またlog2 = 0.30,
log3 = 0.48,log5 = 0.70,log7 = 0.85 とする.

解説していきます。

注)細かな事までは解説していません。間違っている個所もあるかとは思いますが、勉強や興味への取っ掛かりとして、ゆる~く読んで頂けたら嬉しいです。

まず、問題文からわかるのは、この製剤技師認定試験においてはlog●の値を覚えなくてよいということです。助かります。大学受験(×2)では覚えていたと思うのですが、日常で使わないものは忘れていきますね。

ただ個人的には以下をサッと答えれるとかっこいいと思っているのでインプット中です。

インチ(inch):25.4 mm / 仕事上必要

フィート(feet):30.48 cm / スリーピースバンド10-FEETをたまに聴くから

ヤード(yard):0.9144 m / ゴルフ…したことないけど

マイル(mile):1.6(1.6093…) km / エミネムの8 mileを見たことがあるから

自分なりにmm → cm → m → kmと並べて覚えようとするのですが、呪文なので頭に入ってこないです。アメリカで使われる単位なので一応下記のように法則性もあるのですが、上のまとめを覚えるのも下のまとめを覚えるのも一緒かなと。。。

1インチ(inch):25.4 mm 

1フィート(feet):12インチ(inch)

1ヤード(yard):3フィート(feet)

マイル(mile):1760ヤード(yard)

すみません、余談が過ぎました。

問題を解いていきます。

まず『酢酸』ときたら、

・弱酸性 → 弱電解質 → 水に溶けてもほんの一部の分子しか電離しない

とイメージします。

このような弱電解質(弱酸性/弱塩基性)およびそれらを含む緩衝液のpHや分子形/イオン形の割合を求めるためにはヘンダーソンハッセルバルヒの式 を覚える必要があります。

★覚えてしまう★

ヘンダーソンハッセルバルヒ(Henderson–Hasselbalch)の式

『弱酸性物質』 pH = pK a + log{[イオン形]/[分子形]}

酸 → Acid → A → あ → ア行 → 「イ」オン形が上(分子)

『弱塩基性物質』 pH = pK a + log{[分子形]/[イオン形]}

塩基 → Base → B → Bu → ぶ → 分子形が上(分子)

弱電解質の物質はこの式を使って計算するときに、解離(イオン形になる)をゼロとみなします

問題文では

0.03 mol/L の酢酸水溶液と 0.03 mol/L 酢酸ナトリウム水溶液を容積比 1:3

とありますが、理解しやすい状況に落とし込むために私は、1L:3Lで混ぜて4Lにすると仮定、

・酢酸は弱電解質なので解離ゼロ ≒ 全て分子形のCH3COOHで 0.03 mol

・酢酸ナトリウムは弱酸と強塩基の塩なので全て解離 ≒ 全てイオン形のCH3COO¯になり 0.03 mol × 3L = 0.09 mol

と考えます。

「酢酸 → 酸 → Acid → A → あ → ア行 → 「イ」オン形が上(分子)」

 pH = pK a + log{[イオン形]/[分子形]

    = 4.5 + log (0.09/0.03)

    = 4.5 + log 3

となり、問題文の通り「最も近いもの」を選んで終了です。

今回は濃度が0.03 mol/Lで同じなので簡単に解けますが、上記のように具体的に考えると応用が利きます。他にも同じような問題の変化球もありますが、この酢酸と酢酸ナトリウムはよくあるパターンの1つなので考え方を覚えてしまいましょう。

<個人memo>

CH3COO¯の¯をマクロンと言うのを初めて知った。。

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